治療は通わないとダメですか?の疑問に答えるブログ

コンノサトミ

こんにちは!仙台市若林区にある女性と子供のための鍼灸院 マハリク鍼灸院のコンノサトミです。

目次

通うといいのは分かってるんです

これから鍼灸に行く患者さんが抱く疑問のNo.2は

通わないとダメですか?

だと思います。(ちなみにNo.1は鍼は痛いですか?です。 ※わたし調べ)

例えば数年悩んでいる肩こりがあって、鍼灸を受けてみようかなと思ったとします。

でも、治療に行くとなると、お金がかかる。時間もかかる。

そのお金と時間のコストをできるだけ少なく、肩こりを治したい、その気持ちは分かります。

そりゃあ、鍼灸だって何回も通ったら治るだろうけど、そこをできるだけ少ない回数で何とかするのがプロなんじゃないの?といわれたら、それは『そうですね』で終わりです。

1回一発の治療でバチっと治して終わりのところは、患者さんも絶えないかもしれません。

じゃあ他のそうじゃない治療院は滅びるのかといったら、そんなことはないですね。皆さん長く経営されています。

それはそもそも、治療は1回で終わるものではないからです。

1回の効果と、継続していくことでの効果

1回で体感できる効果

分かりやすい症状で、なおかつ鍼灸を受けることが多い症状として肩こりをあげてみます。

鍼灸治療では、肩こりなどの体のコリはとても得意とする分野です。その場で全く症状が改善しないということはありません。他の鍼灸師さんのことまで私が保障することはできないけど、マハリクの治療では必ず効果が出るように治療を行います。

それなのに、あんまり鍼は効かないという声もたまに聞きます。なぜそのようなことになってしまうでしょうか。

なぜ”戻って”しまうのか

体というのは、常に一定の状態を保とうとするのがとても得意です。例えば体温は、私は36.5℃が平熱です。元気な時はいつ計ってもこの体温です。それがちょっとおかしいなと思うと、36.6℃になってます。たった0.1℃も変化させないように、体は常に奮闘してくれているんです。これはホメオスタシス、恒常性とも呼ばれる働きです。

ホメオスタシスは、実は本人の体感が良い状態であっても悪い状態であっても、その状態が長く続くとそれを一定に保とうとしてくれます。痛いところがある、硬いところがあるのを何年も放っておくと、それがその人の体のベースとなり、体は硬い状態をキープします。肩こりもそうです。凝ってありがたいと感じることはないかもしれませんが、体はそれをキープします。

例えば一回治療して、その場では肩こりが良くなったけど、帰ったら元に戻ってたわ…なんていうことはありませんか?それはこのホメオスタシスが関与している可能性があります。

一回治ったとしても、体からしたら『いやいや、肩こりあったのが通常ってことでうちはやってますんで』という調子で、もとに戻します。体は真面目なんです。

ホメオスタシスは鍼だろうが他の治療だろうが、お薬や外科処置的な治療であればどんな治療でも反応として起こり得ることです。

だから継続が必要

このホメオスタシスには、何度も訴え続けることが必要です。

ホントはこっちが生きやすい方だったの、思い出して!と何度も治療を重ねていくと、体の方も、あれ?そういえばそうだったかも?と思い出し始めます。

最初はすぐに戻っていしまっていた症状も、回数を重ねるごとにぶり返さなくなり、良い状態がインプットされてしまえばあとは自分の力で良い状態をキープできるようになっていきます。

逆に言うと、体が異常だと判断している早いうちに治療をすれば、一回で治ることはあります。体も異常と思って元の状態に戻そうと頑張ってくれるので反応もいいです。

自分では分からない変化がある

自分のことって意外と分からないもので、あんまり良くなった感じがしなくても他の人から見たら全然違うということがよくあるんです。

肩こりがひどくて首が回らないと言っていた患者さんが、治療の前後では回る角度が大きく変化していたけど、患者さん本人はもっと変わりたかった。みたいな時には、患者さんの中では『鍼灸したけどちっとも変らなかった』という悲しい結果になります。

私たち施術者は、その結果をきちんと評価して患者さんにお伝えするのが仕事です。大げさに言うのではなく、こんな風に変化してますよと事実を伝えます。これは1回の治療の前後だけでなく、1回目と2回目との比較でも同じです。前来た時は週3回は痛み止め飲んでたけど、今週はどうでした?と聞くと、そういえば1回しか飲んでないな・・・なんてことはよくあることです。

自分のことだけど、その変化を確認していくのは自分だけでは難しいこともあるので、そういった変化を伝えていくために通っていただく必要があります。

鍼灸を卒業するということはない

嫌な表現かもしれませんが、マハリク鍼灸院では『もうこの先は来なくていいです!』というような、卒業の概念はありません。

不調が治ったら、そりゃもう定期的に続けて通う必要はありませんが、生きていれば何かしらの不調が起こることはあります。また、ときどき治療をすることでその不調を未然に防ぐことができます。

東洋医学には『未病』という考え方があります。まだ病気じゃないけど、そのまま放っておいたら病気になるよという状態です。鍼灸治療ではこの未病の状態をキャッチして、症状がひどくなる前に体を整えておくことができます。

実際に、マハリク鍼灸院の患者さんで何年も通ってくださっているかたは『今日は大きく具合の悪いところはないです』と言いながら、ちゃんと予約した日に来て治療を受けてくれます。そして治療が終わると、来月の予約を入れて帰られます。

みんながそうした方がいいという話ではなく、自分の体を整えるということは、生きているうちは終わりがないということです。自分のケアは一生モノです。

まとめ

鍼灸院は高い、通わないといけない、時間がかかる。そんなコスパの悪い表現を聞くことがあります。そんなコスパ重視の方には確かにお勧めできないかもしれませんが、通う意味がきちんとあるし、その価値があります。患者さんの大切な時間とお金を無駄にするような施術はしていません。これからも信頼できる鍼灸院として通っていただけるように、日々精進いたします。

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