どれだけ温めても治らない冷え性とは?冷え性の冷え以外の原因を鍼灸師が解説します!

コンノサトミ

こんにちは!仙台市若林区にある女性のための鍼灸院 マハリク鍼灸院のコンノサトミです。

目次

頑固な冷え症 自慢してますか?

寒くなってきて、手先足先の冷えを感じる女性が多くなってきました。

手袋したり、靴下を重ねたり、いろいろやってみてるけどなかなか冷えが治らない。

私何してもよくならないのよ~ともはや自慢のように話したり、

最終的には「心があったかい人は手が冷たい」という消えかけの都市伝説をつぶやいてみたりして。

ホントは、手があったかくて、心もあったかいひとになりたいと思うんですが、どうでしょう?

今日はそんな冷え症に悩む方の中にいる、温めても治らない冷え性について詳しくお話していきます。

それは温めて治る冷え性ではありません

冷え症とは、一般的に手足などのからだの冷えを感じる人のことを言いますが、実は冷え性には2つのパターンがあるのをご存じですか?

  • 体の冷えから来る末端の冷え
  • 体の緊張による末端の冷え

①の体の冷えから来る末端の冷えは、お風呂に入ったり、暖房にあたったり、運動をすることで一時的にでもあたたまることができます。でも②の体の緊張による末端の冷えは、それをしても温まることがありません。外からの冷えや、巡りの悪さが原因ではないからです。

緊張すると冷える?

緊張によって起こる体の変化

血圧って、計ったことありますか?血圧を計るとき、緊張していると血圧が高くなることがあるのをご存じでしょうか。特に病院があまり得意でない人の場合、病院に来ただけで血圧が上がる、なんてこともあります。

緊張すると、血圧は上がります。それは自律神経のうちの交感神経が強く働くからです。

交感神経は、簡単に言うと体を戦闘モードにしてくれる神経です。

周囲からの情報を瞬時に集めるために、目の瞳孔を開いて視覚情報を増やしたり、空気を多く取り入れるために気管支を広げたり。

一番重要なのは、全身の動きを良くするために心臓の働きを高めて全身の血流をよくすることです。

これによって、血圧(血液の勢い)は上がります。

その心臓のサポートをするために、全身の細い血管は閉じてしまいます。隅々まで血液を行きわたらせていたら、血液は細い血管までいってゆっくり帰ってきてしまいます。

戦闘モードの体は、そんなことをしている時間はないんです。多少の犠牲(生きていくのに不自由しないところの循環障害)を払ってでも、血流を保ったままにしたいんです。そうしないと心臓が何個あっても足りません。

これによって、手足などの細い毛細血管は閉じて、血液が届かなくなります。

血液が届かなくなった手足は、冷えているように感じられます。これが、緊張による冷え性の正体です。

治療は温めるのではなく”ゆるめる”こと

緊張による冷え性の人は、閉じてしまっている毛細血管を開いてあげることで症状が改善します。

そのためには毛細血管を閉じている交感神経にアプローチしてあげる必要があります。

ため息をつくように深い呼吸をする

呼吸の仕方は自律神経によってコントロールされていますが、逆に、呼吸によって自律神経をコントロールすることもできます。ゆったりとした深い呼吸は、交感神経を鎮めてリラックスモードの副交感神経を高めてくれます。意識して深く吐くことで、よりたくさん吸えるようになるので、まずは吐く方から意識してみてください。

肩の力を抜く

緊張している時に肩に力が入るのは、誰しも経験があると思います。

一度思い切り肩に力を入れて、肩をすくめて持ち上げるようにしてから、肩をストンと落とすようにすると、うまく力を抜くことができますよ。

ほんの少しお腹をあっためる

寒いな、と思いながらリラックスするのは難しいことです。あったかい部屋で、お腹に毛布を掛けたり湯たんぽを抱くことで気持ちがリラックスできます。この場合は温めることを目的にするというよりは、体の力を抜くのが目的です。

まとめ

お灸は火を使うので、温める力があるのは想像しやすいと思いますが、そもそも鍼灸には自律神経を整える働きがあります。交感神経・副交感神経どちらに対しても、働きすぎていたり働かなさ過ぎている時には、凸凹を優しくなだめるように神経を整えてくれます。自律神経の乱れによって起こる今回の冷えのケースにも、鍼灸治療は有効です。冷えている部分だけでなく、体全体にアプローチして自律神経を整えることは、冷え以外の不調にも効果があります。夜寝付けない、そわそわしやすい、イライラする、のぼせるなどの症状がある方は特に交感神経が高まりすぎている可能性がありますので、鍼灸などの体をゆるめるアプローチをしてみてくださいね。

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