月経周期のしくみ、ほんとに知ってますか?今更聞けない月経のしくみを女性専門の鍼灸師が解説します

コンノサトミ

仙台市若林区で、生理痛やPMSに悩む女性のための女性専門鍼灸院をしています。MAHARIQ鍼灸院のコンノです。

女性として何十年も生きてきても、生理についてきちんとした知識を持たないままの人は少なくありません。自分の体に不調が起きて初めて意識するようになったという人も多いです。今日は今一度生理について知りたい方のために、現代医学的な視点でご説明します。ちょっと堅苦しいかもしれませんが、ニュアンスだけでも知っておくといいことをちりばめてます。

目次

そもそも生理って何なんだっけ?

女性のからだに起こる生理(月経)とは、約1か月の間隔でおこり、数日で自然に止まる、子宮からの周期的な出血のことをいいます。

生理開始日から、次の生理開始前日までの期間を月経周期といいます。周期はだいた28~30日くらいです。

正常な生理の出血期間は3~7日間です。その周期は特に女性ホルモンによってつくられています。

女性ホルモンに関係する臓器は子宮と卵巣、そして脳の一部です。脳の話はまた別の機会にするとして、今日は子宮と卵巣についてお話します。

膣に繋がる子宮は、だいたい自分の握りこぶしくらいです。中の広さは鶏のタマゴくらい。大部分が筋肉でできています。

その子宮に釣られるように、左右にひとつずつ卵巣があります。卵子があるところです。卵子は成熟すると卵巣の壁を突き破って、卵管を通って子宮に向かいます。

月経周期をつくる女性ホルモン

女性ホルモンという言葉はよく聞きますが、女性ホルモンはエストロゲンプロゲステロンの2つのホルモンのことを指しています。

※正確にはこの2つのホルモンもいくつかのホルモンの総称ですが、今日は割愛しますね。

エストロゲン(卵胞ホルモン)

よく耳にする女性ホルモンです。主に排卵前の卵胞(卵子を育てる袋)から出ていて、子宮の内膜(子宮の中の細胞、受精した卵子が着床するところ)を厚くしてくれます。排卵後は黄体(排卵した後の卵胞)からも出ています。

プロゲステロン(黄体ホルモン)

排卵した後の卵胞は黄体(おうたい)というものに変わり、卵巣の中でプロゲステロンとエストロゲンを出します。プロゲステロンはエストロゲンによって厚くなった内膜に血管を張り巡らし、適度な厚みと弾力のある内膜を維持します。

月経のサイクル

子宮や卵巣の変化が、月経サイクルとして現れます。

その周期はホルモンと子宮内膜の変化によって、また排卵を境にして大きく2つに分けられます。

卵胞期

  • 生理開始から排卵まで
  • 子宮の内膜が剥がれる月経期と、それが終わって新しい内膜が厚くなる増殖期がある
  • 生理が始まると卵巣の卵胞からエストロゲンが出始める
  • エストロゲンによって内膜が厚くなる

黄体期

  • 黄体からプロゲステロンとエストロゲンが分泌され、内膜が維持される
  • 黄体の寿命(だいたい14日くらい)によってホルモン分泌がされなくなると内膜が維持できなくなって剥がれていく → 次の生理が始まる
  • 受精して卵子が着床すると、黄体は妊娠黄体となって、そのままホルモンを放出し続ける

子宮の状態を左右するのは卵巣

ここまで読んでいただいただけでも、かなり子宮と卵巣で起こっていることが分かってきたかと思います。

いろんな方のSNSでの発信でも、生理に関することは子宮に重きを置いた話が多いですね。

でももうご存じのとおり、子宮で起こっていることは結果なんです。そこをコントロールしているのは卵巣から出ているホルモンたちです。これがうまく出てくれるようにならないと、生理周期は乱れやすくなります。

生理について不調があったときに気をつけたいこと

症状が辛くて日常生活が困難な場合、また、気持ちの浮き沈みが激しい場合は、すぐに婦人科を受診しましょう。卵巣や子宮の病気は、知らぬ間に大きくなることもあります。

まずは婦人科で内診と血液検査を受け、自分の体のどこに原因があるか調べましょう。

とっても大事なこと 生理周期の乱れは病気です

もし乱れがあった場合、自分の生理はどんな異常と考えられるのか、ここでちょっと詳しくお話します。

持続期間の異常

出血日数が2日以内は過短月経、8日以上は過長月経といいます

出血量の異常

異常に少ないものは過少月経、多いものは過多月経といいます

※正常な量は20~140mlとされていますが、生理の出血量は測定するのが難しいため、病院では問診と鉄欠乏性貧血の値を参考にします。私が臨床でお聞きする場合は、夜用ナプキンで一晩過ごせるか、日中にナプキンが1時間以上持つかなどをお聞きします。

周期の異常

生理の間隔が24日以内は頻発月経、39日以上3か月未満は稀発月経といいます

生理の不調はこれらの症状が一つではなく組み合わされて起こることが多いです。鍼灸院でも問診時は分けてお聞きしますので、ご自身の生理周期を見るときにはこの辺を参考にして記録するのがおすすめです。

自宅でできる生理周期のセルフケア

鍼灸は生理周期の乱れにも効果があります。お薬で周期を定めていくことや、子宮や卵巣の摘出に少し抵抗があるかたは、他の選択肢として鍼灸治療を受けてみるのもおすすめです。

すぐに治療が受けられないというかたのために、生理周期の乱れがある方におすすめのツボをご紹介していますので、ぜひやってみてください😊

まとめ

健康な状態が分からなければ、病気のことは理解できません。私は、まずは自分のからだで何が起こっているのか知ることが大切だと思っています。実際の治療でも、治療の前にお体についての説明はしっかりしていきますので、わからないことはいつでも聞いてください。治療前でも、相談はいつでもLINEで受けつけていますので、恥ずかしがらずに気軽にLINEしてくださいね。

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