『冷え』より『乾き』に気をつけて!秋に体がダル重なのは乾燥が原因かも?

コンノサトミ

こんにちは!仙台市若林区で女性専門の鍼灸院をしています。マハリク鍼灸院のコンノサトミです。

東北は急に寒くなって、秋というよりはもはや冬の気配すら感じます。

寒くなってから、なんだか体がだるい、何となくやる気が起きない、肌も調子が良くない・・・

急激な冷え込みを感じている時ですから、ついつい冷えのせいかな?と思いがちです。でもこの時期に見られる症状は、乾きによって起こっているものも多いのです。今日は中年女性に特に気をつけて欲しい『乾燥』についてお話していきます。

目次

前置き:手足は冷たくなって当然です

いやいやそれでも今は冷えが気になるんですよ、という気持ちも分かります。

でも乾燥の話を進める前にクリアにしておきたいのですが、外気温が下がる季節に手足が冷たくなるのは当たり前です。寒いけどいつも手足ポカポカ!の人はほとんどいません。ですから、そこまで気にしなくて大丈夫です。

冷やしすぎるとしもやけになったり、痛みが出るような場所は冷やしすぎないようにすることが必要ですが、それ以外はそこまで悩まなくてもいいと私は考えています。

本題:秋から冬の不調は『乾き』が影響している

空気が乾燥して、体の中の水分も減りがちなこの季節。

体の中の水分は、東洋医学的に陰陽で分けると『陰』に分類されます。

陰の中には、血(けつ)という現代医学の血液に似たものと、津液(しんえき)というそれ以外の水分があります。

血は体の栄養分、津液は汗や尿・細胞の中の水分とイメージすると分かりやすいと思います。

乾燥して血と津液が不足すると、栄養不足で疲れやすくなったり、便秘や肌荒れ、生理の不調が出やすくなります。

ここで秋の養生のポイントがあるのですが、外が冷えてきたからといって、温めることを意識しすぎて潤い不足をさらに悪化させてしまうことがあるんです。

温めることは、体の中の焚火に薪をくべることになります。適度に薪が足されればいいのですが、多すぎる火は体の中の水分を熱くして水分を蒸発させます。

そのため、血や津液が不足することに繋がることがあります。

具体的には、長湯、辛い物や刺激の強いものの飲食などが、体の中の火を大きくしてしまう原因になります。

秋は湯船につかる時間は30分まで、お湯の温度はぬるめにしておきましょう。辛いものやお酒は一時的に火照って冷えた体には嬉しいこともありますが、さばききれない刺激は体の負担にもなりますから注意が必要です。

特に更年期症状が気になる人は体の中の火が大きくなりやすくなっています。潤い不足を悪化させないためにも、刺激の強い食材(香辛料など)はほどほどにしておくのがおすすめです。

あなたは乾いてる?乾き度チェックリスト

陰が不足している時に見られやすい症状のチェックリストです。

  • 肌や唇がガサガサしやすい
  • 便秘気味、便が硬い
  • 生理の出血量が少ない
  • 目が乾きやすい
  • イライラしやすい
  • 夜中に何度か起きてしまう

3つ以上当てはまっている方は、かなり潤い不足が進行しています。

ひとつひとつの症状を抑えるようなお薬に頼るものいいのですが、根本的に体の中の潤いを増やすようにしてあげるとより症状が改善しやすくなります。

陰は体の中の栄養分も含まれています。栄養がなくなると、力が湧いてきません。体がダル…重…になるのはそのせいです。潤えば体も自然と動かしやすくなって、軽くなっていきますよ。

潤いを増やす養生|お風呂

さっき温め過ぎたらよくないって言わなかった・・・?と思いました?

そうなんです、体に熱がこもるような刺激はなるべくしない方がいいです。

でもお風呂に入ることはいいこともたくさんあります。

  • 体をゆるめることで巡りをよくする
  • 少し汗を書くことで滞っている気を発散させられる
  • 気持ちがゆるむ、リラックスする

秋は41℃くらいのぬるめの温度で、少し汗ばむくらいの時間だけ湯船に入りましょう。

とってもおすすめ|お風呂で深呼吸

潤いは食材でも補うことができますが、何をどのくらいというのは人によるところが大きいです。私が紹介するのは、誰がやってもOKな水分補給方法『入浴中に深呼吸をする』ことです。

水分は空気の中にもたくさん含まれています。意識して蒸気を吸い込まなくても大丈夫です。浴槽でもシャワーでもかまいませんから、入浴中に深呼吸を10回してみてください。

呼吸器からの水分吸収はとても大切で、体の潤いに即効性があります。用意するものもないので気軽に始められます。今夜からぜひやってみてくださいね。

秋にこれをやっておくことで、冬に多い呼吸器の感染症にも対処することができます。

潤うことで気が落ち着く

体に潤いが戻ってくると、気血が巡るようになります。気血の中の『気』は『気持ち』も含まれています。イライラしすぎたり、ふさぎ込みすぎたりするのは、巡りがよくない状態です。

気持ちが荒れている時にも、潤いを増やす生活を意識することで気持ちが落ち着きやすくなります。眠っている間も目覚めにくくなっていきますよ。

まとめ

冷え対策をしてもなんだか体がスッキリしないと感じたら、『乾きケア』を意識してみてくださいね。鍼灸治療の場合は潤いを増やすツボを使って、体の中の火加減を調整して乾きにくい体に整えながら、潤いを増やせるようにしていきます。体がフッと軽くなる体感、ぜひ体験してみてくださいね。

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