薬に頼らずPMSを改善したい人の選択肢|鍼灸師が教える3つの方法

コンノサトミ

こんにちは!宮城県仙台市で女性専門鍼灸院をしています。マハリク鍼灸院のコンノサトミです。

前は生理痛がひどかったのに、今は生理前の方がつらい・・・

40代以降の女性に多い声ですが、最近は30代後半の方からも聞くようになりました。

  • 生理前になると感情のコントロールができない
  • 些細なことでイライラして家族に当たってしまう
  • 頭痛や胸の張り、むくみがひどい

これはPMSと呼ばれる病気の可能性があります。今回は「薬に頼らない方法があるなら試してみたい」と思っている方に向けて、鍼灸師の視点からPMS改善の選択肢をお伝えします。

目次

そもそもPMSって何?

月経前症候群(PMS)

生理前3~10日ごろに見られる精神的、または身体的症状で、生理が来ると軽くなる・症状がなくなるもので、40歳から更年期の女性に多くみられます。

特に精神症状が強く、日常生活に支障があるもののことを月経前不快気分障害(PMDD)とよびます。

症状が多いのが特徴のひとつ

PMSは症状の種類がとにかく多く、一つの病気としてとらえるのが難しい病気です。

  • 胸の痛み、緊張感
  • お腹が張る
  • 頭痛(片頭痛)
  • 顔のむくみ
  • 手足のむくみ
  • イライラ
  • 気分の落ち込み
  • 不安感
  • カッとなりやすい

突然様々な症状が発症することもあって、ひとつひとつの症状の重症度というよりは、不快感の重なりが辛さを生みます。

病気じゃないと思って我慢していませんか?

医学的なメカニズムは実はわかっていないのです。ですから、医療機関を受診してもはっきりとした回答がもらえないことがあります。

生理周期に合わせて症状がみられることから、女性ホルモンバランスの乱れ、自律神経昨日の変化などが原因ではないかと考えられています。

なぜ「薬に頼りたくない」と感じるのか

薬を飲み続けることへの不安

PMSに対するお薬での治療は、主に対症療法です。

精神的な症状が強い場合は抗うつ薬、痛みが強い場合は痛み止め、といったように、根本的な改善ではありませんがその場で症状を軽くしていくような処方が多くなります。

しかし、PMSは閉経まで症状が続くこともあるため、服薬期間が長くなることも予想されます。そのため、飲み始めることに抵抗を感じる方も少なくありません。

自分の体を自分で整えたいという想い

お薬が悪いと思っているわけではないけれど、できれば頼らずに過ごして行きたい。長く続くかもしれない症状なら尚更なおさら。

そんな風に思うのは『きっと自分の力で元気になることができる!』と自分の体を信じている証拠です。

自分が自分の体を信じてあげることは、良くなるうえでとても大切なことです。

薬に頼らないPMS改善法3つの選択肢

PMSは以前月経前緊張症と呼ばれていたことがあります。それだけ体が緊張した状態だということです。

これからおすすめする3つのことは、主に体を緩めるのが目的です。試してみて、これがいちばん緩むな~というものを続けてみるのがいいと思います。

1つめ:食生活の見直し

  • カフェイン、糖分、塩分を控える
  • マグネシウムを摂る

カフェインの興奮作用はよく知られていますが、一気にゼロにしようとしないことが大切です。ゼロにしなきゃ💦と思ってやると体は余計に緊張します。2杯だったのを1杯にしてみる。1杯分は別な飲み物を探してみて、減らすよりは変えるというイメージだと我慢感が和らぎます。(我慢感というのは造語です)

糖分や塩分の多い食事はむくみの原因になりますし、急激な血糖値の上昇は体の負担になります。

糖分と塩分を控えてマグネシウム(糖と塩分の代謝に必要なものです)を多く摂るのにおすすめなのは、

おにぎりとお味噌汁です。朝ごはん・またはお昼ごはんをこれに変えてみるだけでOKです。おやつにいただくのもいいですが、その場合は小さめのおにぎりにしましょう。

どちらも具は何でもいいですし、無くても大丈夫です。

あまりハードルをあげずに、体を緩めるためにやっていきましょう。

2つめ:軽い運動・ストレッチ

激しい運動は一時的なスッキリ感がありますが、その後にどっと疲れてしまうこともあり、体や気持ちのアップダウンがきつく感じることもあります。

PMSには軽めのウォーキングや、室内でもできるヨガ・ワークアウトからやってみましょう。

汗をかくことや脂肪を燃焼することが目的ではなく、あくまでも体を緩めるためなので、心地よく動く程度でOKです。

1日10分からでも続けられるものを探してトライしみてくださいね。

3つめ:鍼灸治療

東洋医学でみると、PMSは3つのタイプに分類できます。

・気滞(きたい)タイプ:気の巡りが悪い

イライラ・胸の張りが強い方

・瘀血(おけつ)タイプ:血の巡りが悪い

頭痛・肩こり・生理痛がひどい方

・血虚(けっきょ)タイプ:血が足りない

むくむ・疲れやすい・めまい・不安が強い方

気血は私たちの体を作っている成分です。絶えず巡り続けることで私たちは健康に過ごすことができます。気血が足りなくなったり、巡りが悪くなると病気の原因に繋がります。

例えば、気の巡りが悪くなって気滞という状態になると、気に乗って体の中を運ばれている血も巡りが悪くなります。

なので、気滞の症状と瘀血の症状が一緒に見られるといった場合もあります。

鍼灸治療では、気血のバランスと巡りにアプローチすることで、全身の巡りを整えながらPMSの症状を改善にしていきます。

漢方薬やサプリメントはどう?

漢方薬・サプリメントはドラッグストアやインターネットでも購入することができるので、気軽に始められますね。

でも、自己判断で選ぶと自分に合わない場合もありますから、専門家に相談するのがおすすめです。

天然成分や自然由来だからといって、必ずしも万人の体に合う訳ではありません。

自宅でできるセルフケア

おすすめのツボ3つ

三陰交

女性は何もなくとも三陰交をあたためる、マストなツボ

太衝

イライラしやすい人におすすめ

合谷

頭痛が辛い人におすすめ

ツボの場所はこちらの動画で詳しくご説明しています。

※動画準備中です

お灸のやり方はこちらの記事をご覧ください。初めての方にも分かりやすく説明しています!

マハリク鍼灸院でのPMS治療

マハリク鍼灸院は、問診で患者さまの体質を見極め、鍼灸治療と日々の生活に対するアドバイスで体全体を変えていきます。

通院頻度は週1回・または2週に1回がおすすめです。症状の改善がみられるようになったら、頻度を落として調整していきます。

生理周期は28日以上あるので、PMSの症状ばかりを目安にしては治療効果を感じるのに時間がかかりますが、

東洋医学は体全体を見る治療ですから、症状が無い期間も体の状態をチェックしていくことが可能です。

実際に、生理前の気分の落ち込みがあった患者さまからも『そういえば気にならなくなった』といったお声をいただいています。

生理周期にとらわれることなく生活していけるようになると、不調があったことを忘れられるようになります。そろそろ生理がくるなといった気配がなく、スッと生理が始まります。

まとめ

PMSは我慢しなくていい不調です。 薬以外にも選択肢はたくさんありますから、自分のライフスタイルに合った方法を見つけて、毎月少しでも快適に過ごせるようにしていきましょう。

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